高校生ぐらいのときに親が買ってきて,ちょろっと読んで投げ出したのだが捨てずに今まで本棚の肥やしになっていた。しかしこれもやっぱり基礎教養じゃね? と思い返して読んでみた。
最初のうちはやっぱりつらい。というか今日びこの翻訳はありえない。しかしこの独特の文体に慣れて,世界に浸れるようになってくると,どんどんのめりこめる。なんだろう,とにかく熱気がすごい。登場人物がみなすごい熱量を持っている。精密な都市生活描写もこれはこれで見るべきものがあるというかレ・ミゼラブルを髣髴とさせるパワーがあるのだけれど,やっぱりこのお話は人間のむき出しの主張というか生き方が最大の魅力だ。うん,こりゃ高校生の僕にはわからんわ。
このままカラマーゾフの兄弟に行くべきか,悪霊ぐらいは押さえてからにしておくか。ううむ悩ましい。
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