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愛知県自転車駐車場統計を斜め読み

 県が発表した二〇一一年度の放置自転車・バイク調査によると、県全体では二万一千六百八十七台で、前年度から12・7%減り、六年連続の減少となった。地点別でみると、名古屋市の栄駅周辺が前年度から23%減ったが、千九百十七台で四年連続のワーストだった。
 県が市町村の協力を得て昨年十〜十一月、計五百八十一カ所の駅、バス停留所の周辺で調査した。
 県全体で、駐輪、駐車施設が前年度から六十四カ所増え、千四百六十六カ所となった。利用台数も1・8%増加し、二十四万九千七十三台だった。総駐輪、駐車台数に占める放置台数の割合は8%で、一九八一年の調査開始以来で最も低かった。
 県交通対策課は放置自転車・バイクの減少を「駐輪、駐車施設の増加と、放置禁止区域の広がりが要因」と分析している。
 地点別でみると、放置が多い上位五地点は、いずれも名古屋市内の地下鉄駅周辺。ワーストの栄駅に次ぐ久屋大通駅は千七百二十五台で前年度の一・四倍。四番目に多かった矢場町駅は八百六十九台で二・二倍に増えた。規制がある栄駅周辺を避け、近くにある両駅周辺に放置する人が増えたとみられる。
 また、一〇年度中に撤去された放置自転車・バイクは九万九千三百三十八台で、前年度から7%減った。(藤沢有哉)

中日新聞:自転車・バイク放置12.7%減:愛知(CHUNICHI Web)

おもしろそうだったので詳しく見てみました。

台数ベースですと,平成22年度から23年度の推移は以下のようになります。

平成 23 年度(台) 対前年度増減数(台)
自転車・バイク総駐車台数(A=B+C) 270,760 1,163
自転車・バイク駐車場利用台数(B) 249,073 4,313
自転車・バイク放置台数(C) 21,687 △3,150

立派な数字だと思います。では増えた駐車場利用台数4,313はどこからきたのか。駐車場利用台数が増えた上位10市町村を見てみましょう。

平成23年 前年比
総駐車台数 駐車場利用台数 放置台数 総駐車台数 駐車場利用台数 放置台数
名古屋市 98,973 81,634 17,339 -1,112 1,443 -2,555
春日井市 13,788 13,788 - 1,168 1,216 -
清須市 5,840 5,840 - 727 727 -
大府市 6,215 6,215 - 647 647 -
西尾市 3,155 2,995 160 775 615 160
みよし市 1,302 1,302 - 533 533 -
刈谷市 6,589 6,589 - 485 485 -
豊明市 2,465 2,465 - 455 455 -
長久手町 1,098 1,098 - 337 337 -
幸田町 1,354 1,354 - 92 282 -

対して駐車場収容台数が増加した市町村のトップ10は

駐車場収容台数 前年比
名古屋市 123,304 4,815
春日井市 20,886 1,012
西尾市 3,874 1,005
愛西市 4,898 440
新城市 890 393
刈谷市 7,350 313
清須市 7,504 282
半田市 5,236 239
知多市 3,477 73

となっています。こうしてみると,名古屋市春日井市については地道な駐輪場建設が功を奏したのかな,と。一方,大府やみよしなどは,キャパシティには大きな変化がないのに駐車台数が増えているので,どういった取り組みがあったのか,興味深いところです。移設や料金体系の改訂などがあったのかもしれません。

ちなみに春日井と並ぶ大都市(…?)である一宮と岡崎については

平成23年 前年比
総駐車台数 駐車場利用台数 放置台数 総駐車台数 駐車場利用台数 放置台数
一宮市 16,156 15,444 712 -396 -440 44
岡崎市 10,923 10,549 374 -414 -466 52

という数字が出ていて,そもそも自転車利用が微減しています。これを受けてか,一宮市では平成22年度から23年度にかけて駐車場収容台数を1,400台以上減らしています。

もっと古いデータはこちら(平成21年度の資料が見つかりませんでした)。