セレニカ~グラントリ (UCI/2.HC)

最難関となるクイーンステージはブロークンランド

マルドゥック・スクランブル 圧縮――完成度高し プラスアルファがほしかった

まずは小説1冊ぶんを映像にしたのにこんなにあっという間に終わってしまうことにびっくり。台詞も少なくないのに。

で,感想なんですけど…再現度はわりと高いですね。ビジュアル優先のためか多少の変更はありましたが(おっぱいの大盤振る舞いとかね!)そんなに大きく外してはいません。ただ,プラスアルファというか,ああ映像化されてよかったなあというポイントが見つかりませんでした。どのシーンも,なんというか,あーまあだいたいこんな感じになるよねー的な。そもそもマルドゥック・シティからして意外性ゼロでして,螺旋階段をどんな建築物に仕立て上げるのかと思ったらそのまんまじゃん,みたいな。

そうなると今度は細かい差異が目に付くようになります。ボイルドはなんで長髪なのとかレンタカーをマーチにした必然性はとか。バロットのデザインだって,寺田克也さんのイラストからにじみ出ていたエキゾチックさが見る影もありません。法廷でのバロットの衣装は悪くなかったですが。

それでもそれなりにいっしょうけんめい観ていられたのは声優さんのおかげかなあと。長い掛け合いもクサイ台詞も,たいへんいい具合の力の入れ加減で,さすがというかなんというか。

どっちかというとアレですね,ヴェロシティをわかりやすく映像化してくれたほうがよかった。でもきっと2作目も観にいってしまうのだろうなあ…。