セレニカ~グラントリ (UCI/2.HC)

最難関となるクイーンステージはブロークンランド

星空☆ぷらねっと〜夢箱〜

家族計画の山田一田中ロミオ?)作品ということで,夢箱が出てわりとすぐのころに買ったもの。もう3年ぐらいは寝かしてあったことになるでしょうか。連休中になんとなく始めてみました。

主人公は,宇宙産業に携わる母親の影響で子供のころ宇宙飛行士を夢見ていたのですが,ロケットの燃焼実験中の事故で母親を失ってその夢をあきらめてしまったということ。ヒロインはほとんどが昔なじみなのですが,主人公がしばらく街を離れて戻ってみるとみな昔とは変わってしまっているという設定。なれば,各ヒロインの背景を解き明かしつつ主人公が夢を取り戻していくというお話になるのでしょう。

とりあえず4人ほど進めてみたのでここまでの感想を。以下ネタバレ。

山本ゆかり

声優さんが茜と同じだったので(プレイするまで知らなかったけど)速攻で攻略決定。性格は,声から予想できるように基本的に明るく前向きで小生意気。昔とあまり変わっていないキャラクターらしく,シナリオ自体はとくにひねりもなく,ぐいぐいと主人公を引っ張っていきます。まあ6人もヒロインがいるのだからこういうのも必要でしょう。ウォーミングアップにはちょうどよかったかも。修学旅行イベントはちょっと嬉しくなりました。ああいうのをさらっとやってくれるヒロインはけっこう貴重なような。

相馬蘭子

巨乳に食傷気味だったので次は貧乳キャラに。心の中で夢をくすぶらせつつ何もしない主人公に対して,こちらは強迫観念に突き動かされてひたすらがんばる系。主人公に心を開いていったんはその強迫観念から解き放たれるも,実はいつのまにか好きでやっていたことに気づく,というそれなりにひねりのきいたお話で,同じような流れで主人公も救われるといいなあと思えました。残念ながらシナリオ自体は蘭子が決意を新たにするところで終わっているのですが,まあ分量的にはこんなものかなと。

ツンデレ成分もかなり濃厚というかデレが微妙に病んでるのですがそこにそれなりの説得力があったのが勝因。いまのところベストシナリオ。

星見瞳

メインヒロインっぽいのですが蘭子シナリオでけっこう絡んできていたのでなんとなく。昔はわりと冷淡な性格だったのがなぜかやたらとはじけたキャラに。やっぱり蘭子が絡んでくるのですが心を鬼にして瞳を甘やかします。ごめんよ蘭子。

しかし声がちょっと能天気すぎて,あまり感情移入できずに終わってしまいました。声なしだとかろうじて許容範囲だったのかも。性格改変の理由もありがちですし,おまけになぜかえらく中途半端なエンディング。システムフラグが立っていないのか,それとも蘭子のほうの問題もいっしょに解決しなくてはいけなかったのか。後日再挑戦します。

サーシャ

ディネイが本物の王女という落ちかと期待したのですがさすがにそれはなかった。後半もっと剣呑な空気になるとよかったのですが,いまいち盛り上がりに欠けたままありがちなエンディングに。これも声がというかおかしな訛りがいちいちわざとらしくて興ざめです。最後のインタビューは英語で喋っている設定なのに声は訛った日本語だし。

このシナリオも途中でサーシャでなくディネイを気遣う選択肢がぽつぽつ出てくるのですが,ひょっとしてそういうのを選びながらマルチでお話を進めていかなくてはいけないつくりなのかしらん? でもそれなら今日のターゲット選択画面とかおかしかろうというかあの画面だと当然一人のヒロインを集中的に進めると思うんですが…。

2000年作品としては珍しくないのでしょうが,ずいぶん手堅い企画だなあ,というのが感想です。同年発売のとらハ3あたりがライバル? これ以降この手のいわゆる普通のギャルゲー路線はひたすら絵と音楽と声のクオリティアップに走るしかなくなるので,古きよき時代の残滓ってとこでしょうか。とかってあと2人残ってるのですが。